水墨画を描くうえで大切なこと。『気韻生動』とは?

水墨画の歴史

こんにちは!sui です。
今回は、水墨画を描く時に大切なことを
また一つ学んだので
それをお伝えしていこうと思います。

“気韻生動”(きいんせいどう)
という言葉を聞いたことがありますか?

sui
sui

なんだか難しそうな言葉が出てきたけど・・・
    水墨画に関係があるのかな?

もちろん、水墨画なので
中国から来た言葉なのですが
いったい水墨画とどのような関係があるのかを

さっそく見ていきたいと思います!
ではいってみましょう!

水墨画を描くときに大切な言葉
『気韻生動』とは?

Chinese brushes of bamboo drawing sumi-e and calligraphy on a gray background imitation stone.

”気韻生動”とは
中国の南北朝時代に、南斉に住んでいた
人物画を描く天才
『謝赫』(しゃかく)という人が

『古画品録』という画論の
『絵の六法』の1番初めに挙げた言葉です。

sui
sui

聞いているだけで、眠くなっちゃいそうな
             名前がたくさん出てきたけど・・・。

簡単に説明すると
中国の謝赫という、絵の上手い人が
今で言うと”絵の描き方本”を作って
その1番最初に

この”気韻生動”とは何か?
ということを述べているってことだよ。

sui
sui

なんだ。簡単だね!!

で、この”気韻生動”の意味
辞書で調べてみると・・・・

「絵画や書画などの芸術作品に
生き生きとした気品や気高い風格が
感じられること。」

こんな風に説明されています。
この言葉は後に
たくさんの有名な書や絵を書いた人達にも
ずっと伝えられて

今現在でも
絵や書を始める人達に対して
ずっと大切にされている言葉です。

”気韻生動”の何が大切なのか?

よく、”自分は絵が下手だから”とか
”あの人は絵が上手だから”とかで
自分の描いた絵を

引け目にとらえてしまうことが
誰にでも一度はあると思います。

でも、この”気韻生動”は
絵の上手い・下手の世界
言っているのではなく

技術や才能のこと
言っているわけでもないんです。

もっと上の次元
高い次元の”精神的な世界”のことを
言っています。

素晴らしい才能があって
どんなに写実的に絵が描かれていても
どんなに美しい色合いで描かれていても
どんなに素晴らしい構図であっても

sui
sui

確かにそうかもしれないね。ピカソの絵とか、抽象画とはいえ、
見た目は分かりにくいけど、描いた人の気迫はすごく感じとれるもんね!


そうですね。ピカソの絵は抽象画で
パッと見て分かりにくいですが
独特で大胆な色使いや
迫力満点で描かれた
あの大きなキャンバスからは

何百年たっても
見る人の心を動かし
ピカソが絵に向き合った気迫や
精神・魂を感じますね。
これが”気韻生動”ですね。

気韻生動を身につけるには
どうしたらいいのか?

sui
sui

気韻生動について、なんとなく分かってきたけど
    
身につけるにはどうしたらいいの

気韻生動は、技法の上手い・下手ではなく
才能でもないということが
分かったと思いますが

では、どうやったら身につくのか?というと
”人格を高めていく”
これだけです。

良い短な例を挙げると
”ドジャースの大谷選手”です。


彼は、優勝という目標を決めて
一つずつ着実に登って
目標であった優勝を達成しました。

その目標を達成するために
彼が行なっていたのは
日々の練習だけではありません。

自ら徳を養うために
進んで球場のゴミ拾いをし
教養を高めるために読書をし
自分自身の人格を高次元にしていきました。

だから、大谷選手は
ここぞという時に
スーパープレーが連発できる。
私は、この気韻生動という言葉を知って
そう思いました。

水墨画で言えば
自分の精神や魂のこもった
見る人の心を動かすような
技法を超えた超人的な絵や書を
描くことができるということなのだと思います。

私もまだ、水墨画を始めたばかりなので
気韻生動が宿った作品などを描くのに
ほど遠いですが


より高い次元に
自分を高められるような練習や
行いを日々、精進していこうと思います。

ではまた次回!

コメント